建築専用ソフトの比較(ミニまとめ)
建築専用ソフト(ミニまとめ)
元の記事が長すぎて見れないよ~という方へ、必要な情報のみをピックアップした記事です。
ソフト候補
建築設計に使われるソフトのアクティブユーザー数は、
- Trimble SketchUp 4000万以上
- Autodesk全ソフト 合計1800万
- blender 550万(推定値)
- Vectorworks 65万
- Rhinoceros 50万
- Shade3D 50万
- Maxon C4D 33万
- ArchiCAD 12万
上述した通りです。
ここで挙げさせてもらった8つのソフト(大手ソフト社をまとめたものも含む)はフォーラムや公式サイトなどで公開されたデータだったり、エンドユーザー数/ダウンロード数などで推定したデータを参照してピックアップしています。
8ソフト価格比較
SketchUpの価格など
SketchUp Free/Make 2017は無料ですが、商用であればSketchUp Go/Pro/Studioライセンス以上の権限が必要です。
2022年8月時点では、
- Go版年間$119(≒16,000円)
- Pro版年間$299(≒40,000円)
- Studio版年間$699(≒93,000円)
- 学生版/教育機関年間$55(≒7,500円)
という価格設定になっています。
Autodeskソフトの価格など
Autodeskの製品は学生/教育機関向けには無料ライセンスを提供していて、1年毎に再契約する必要はありますが、学生期間で高機能ソフトをほぼ全て無料で使える点は魅力的です。
2022年8月時点、商用の場合(米/日で価格設定に差があります)
- AutoCAD(米LT、日本無印)年間$460(71,500円)
- AutoCAD Plus版*1年間$1,865(231,000円)
- 3dsMax年間$1,785(286,000円)
- Maya LT年間$290(42,900円)
- Maya年間$1,785(286,000円)
- Revit LT年間$495$(85,800円)
- Revit年間$2,675(427,900円)
という価格設定になっています。
blenderの値段など
現在blenderはダウンロード無料です。ですが、同時にblender基金にいくらでも寄付することができます。
無論blenderは寄付によってマネタイズしているわけではないと思いますが、例え1円でも、100円でも、10,000円でも、皆さんの寄付がblenderを開発する団体の励みになります。
そしてblenderに欠かせないアドオン*2ですが、こちらも殆どが数千円から一万円以下の価格で購入できるので、ツールコストは低く抑えられます。
Vectorworksの価格など
Vectorworksは試用期間30日が無料ですが、それ以降はライセンスを購入することで継続して利用できます。Fundamental版より上位のライセンスでは永続/年間ライセンスを選択することができるため、用途に合わせて購入を検討しましょう。
2022年8月時点、教育用の場合
- Vectorworks学生単年度2022(13ヶ月22,000円)
2022年8月時点、商用の場合Vectorworks(米/日で価格設定に差があります)
- Fundamentals 2022永続$2,045(368,500円)
- Fundamentals 2022永続$2,045+年間保守$472(413,600円)
- Architect/Landscape/Spotlight 2022永続$3,045(490,600円)
- Architect/Landscape/Spotlight 2022年間$1,530(245,300円)
- Desgin Suite 2022永続$3,733$(612,700円)
- Desgin Suite 2022永続$3,733+1年間保守$868(655,600円)
- Desgin Suite 2022年間$2,620(306,350円)
という価格設定になっています。
Rhinocerosの価格など
Rhinocerosはメジャーバージョンライセンスの買い切り型を採用しています。教育版のRhinocerosは商業版と変わらない機能で使用でき、商業版の約1/5の価格で購入することができます。大学で学生団体ライセンスを希望する場合、さらにライセンス料を半額にすることができます。
2022年8月時点では、Rhinoceros 7(米/日で価格設定に差があります)
- 教育版永続$195(39,800円)団体申請後さらに半額
- 商業版永続$995(158,400円)
といった価格設定になっています。
Shade3Dの価格など
現行最新版のShade3D ver.23はShade3D Professional、Standard、Basic、そしてProfessional版の2、3、6月間の短期レンタルライセンスが選択できます。
3つのグレードが存在していますが、Basic版でプラグインが動作しないことであったり、レンダリング画像最大サイズが3グレード毎に異なったり*3、3DS/LWOエクスポータがProfessional版限定である、などの違いがあります。
なお既にサブスクリプション契約をしている場合、差額無しに最新版にアップグレードできます。
2022年8月時点商用では、Shade3D
- Professional Ver.23一年目107,800円/二年目以降43,120円
- Standard Ver.23一年目52,800円/二年目以降26,400円
- Basic Ver.23一年目21,780円/二年目以降10,890円
- Ver.23レンタル2ヶ月54,978円
- Ver.23レンタル3ヶ月64,680円
- Ver.23レンタル6ヶ月79,772円
といった価格設定になっています。
CINEMA 4Dの価格など
Maxon appをダウンロードすることで14日間Maxon社の全ての製品を試用体験できるほか、年間ライセンス、月間ライセンス、教育機関に向けたライセンス、永続ライセンスがそれぞれ選択できます。教育版では半年間ライセンスでMaxon社全ての製品が扱えるMaxon One*4を利用できます。
2022年8月時点、学生版の場合
- CINEMA 4D R25を含むMaxon One6ヶ月$9.9(≒1,474円)
2022年8月時点、商用の場合CINEMA 4D(米/日で価格設定に差があります)
といった価格設定になっています。
ArchiCADの価格など
最新版ArchiCADは全機能が使えるArchiCAD 25、単独ユーザー向けのライセンスArchiCAD 25 soloが選択できます。ArchiCAD 25 soloでは、ネットワークライセンスが適応されないため、注意が必要です。学生版は公式ホームページから申請すれば、単年度のArchiCAD 25ライセンスが適応されます。
2022年8月時点では、ArchiCAD
- 25一年間(無料、再申請可)
2022年8月時点商用では、ArchiCAD(米/日で価格設定に差があります)
- 25 フル永続$5,590(1,016,400円)
- 25 solo永続$3,770(508,200円)
2022年8月時点商用では、ArchiCAD 25
- Full Version年間$2545(≒343,000円)
- Solo Version年間$2250(≒303,230円)
といった価格設定になっています。
MacOS対応済み建築ソフト一覧
2022年9月時点、MacOS、AppleシリコンGPUに対応しているソフトは、
- Trimble SketchUp
- AutoCAD LT
- AutoCAD Plus
- blender(LinuxOSも可)
- Vectorworks
- Rhinoceros
- Shade3D
- ArchiCAD
- C4D(LinuxOSも可)
- Maya(LinuxOSも可)
現時点『AutoCAD、Rhinocerosに対してAppleシリコンがもたらす性能向上は軽微であるため、あまりオススメしない』との意見がありました。
確認したところ、RhinocerosでM1GPUを使用する際はRosetta*5によってバイナリ互換をしているため、最大性能を発揮できる訳ではないとのことです。
2022年9月時点で対応していないソフトは
- 3dsMax
- Revit
- Revit LT
上記の通りになります。
総合評価
個人の独断と偏見による評価なのですが…、
建築専用ソフトとして皆さんにオススメしたいソフトは
- Rhinoceros 7
- Vectorworks 2022永続ライセンス/サブスク*6
- blender
- SketchUp Pro
上記のソフトです!高評価の理由としては、
- Rhinocerosの費用対効果が抜群に優れている
- Rhinocerosのサードパーティーツールがとても強力である
- MacOSで動作するBIM役割ソフトとしてのVectorworks
- Vectorworksが設計者寄りソフトで作図機能が優れている
- blenderは無料ソフトであり、プラグインの相場も安価である
- blenderはまだ発展途上でCADソフトとしての機能向上が期待できる
- SketchUpの簡単な操作性と強力なプレゼンツールであることが評価できる
- SketchUp for iPadのような携帯性が高い設計ツールが評価できる
などが挙げられます。
以上、ソフトの購入をご検討の際は是非参考にしてください。