設計進捗

建築好きのブログです。

建築専用ソフトの比較について(2022版)-3/3

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価格比較とまとめ

価格比較

こちらをまず見てください↓

記事で取り上げたソフトにかかる累積費用をグラフしてまとめてみましたが、

  • 長期ではblenderRhinoceros 7がやはり費用面で郡を抜けて優秀であること
  • 10年の期間内ではAutoCAD Plus、Revit、3dsMax、Mayaを除くソフトの費用はほぼ100万円以下に収まること
  • ハイエンドソフトの更新周期が短い場合、買い切り型によるメリットは少ない

などの点が顕著ですね。

 

そして建築設計においてRhinocerosだけを使う、blenderだけを使うというケースも非常に稀ですので、実際はそれぞれソフトを組み合わせて使用する際の収支計画も綿密に検討する必要があります

 

また今回の記事では取り上げませんでしたが、SiemensのUGS NXやDassaultのCATIA、Bentley系列ソフトなど、ハイエンドBIM/CAD/CAMソフトをダウングレードし低価格で提供することを模索し建築市場のニーズに合わせたものが現環境の建築ソフトですので、高品質且つ安価なプランを提供するソフトのニーズ/シェアは将来的に増え続けると思います。

 

MacOS対応済み建築ソフト一覧

2022年9月時点、MacOSAppleシリコンGPUに対応しているソフトは、

現時点『AutoCADRhinocerosに対してAppleシリコンがもたらす性能向上は軽微であるため、あまりオススメしない』との意見がありました。

 

確認したところ、RhinocerosでM1GPUを使用する際はRosetta*1によってバイナリ互換をしているため、最大性能を発揮できる訳ではないとのことです。

 

2022年9月時点で対応していないソフトは

  • 3dsMax
  • Revit
  • Revit LT

上記の通りになります。

 

総合評価

オススメしたいソフト

個人の独断と偏見による評価なのですが…、

建築専用ソフトとして皆さんにオススメしたいソフトは

  • Rhinoceros 7
  • Vectorworks 2022永続ライセンス/サブスク*2

上記の2ソフトです!高評価の理由としては、

  • Rhinoceros費用対効果が抜群に優れている
  • Rhinocerosサードパーティーツールがとても強力である
  • MacOSで動作するBIM役割ソフトとしてのVectorworks
  • Vectorworksが設計者寄りソフトで作図機能が優れている

などが挙げられます。

 

次点にオススメしたいソフトとしては

の2ソフトが堅いと思います。理由としては

  • blender無料ソフトであり、プラグインの相場も安価である
  • blenderはまだ発展途上でCADソフトとしての機能向上が期待できる
  • SketchUp簡単な操作性強力なプレゼンツールであることが評価できる
  • SketchUp for iPadのような携帯性が高い設計ツールが評価できる

などが挙げられます。

感想など

いや~グラフにして比較したりソフトの価格を調べたり、結構大変だったのですが比較してようやく『あ!このソフトって実は凄いなぁ~!』みたいな発見があったので、記事にまとめることができて良かったです。

 

価格や欠点を度外視するのであれば、

  • ArchiCAD
  • C4D

のような良好な操作性と作業効率の高さを兼ねるこれらソフトを是非推したいですね。

 

性能は悪くない、ただ痒いところに手が届くサードパーティープラグイン/ソフトが足りていないだけ…ユーザーがあと5倍くらい増えてくれれば…といったところです。

 

また、AutodeskソフトではRevit LT/無印、AutoCAD 無印/Plusがかなり評価されていますが、上位版の価格が高すぎるといった印象です。

 

Revitの年度ライセンスだと3年継続時に買い切り型のArchiCADを超えますが、両者BIMソフトの代表として費用面では拮抗*3しているような気がしますし、廉価版のRevit LTについてはDynamoやMEPなどの欠落部分がかなり痛いので、実質選択肢から除外…という感じですかね

 

いずれにせよ、BIMソフトは軽量化を進めて、施工現場でも随時フィードバックができるような機能があればネックは解決されると思います

 

以上が2022年建築専用ソフトの比較について、でした!

 

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*1:Rosetta - Wikipedia

*2:オススメしたいのはVectorworks ArchitectかDesign Suite

*3:実際にはArchiCADも機能が更新されれば最新版を買いなおすことがあるため